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大久保博元先生の講演を聴いてきました2016/06/21

3月17日(木)に都内で弊社お客様のご主催講演会で大久保博元先生「私の野球人生」というテーマでの講演でした。

「たかが野球選手ですが聴いていただければ」と講演スタート。

「名前は言えませんが、三木谷さんは大変でした。こんなことにまで首を突っ込んでくるんだ、と思いました」と楽天イーグルス監督を辞めるに至った経緯を説明。

「嘘つかない、言い訳しない、人のせいにしない」を実践してきて今まで生きて来た。

長嶋茂雄氏エピソード。

茨城の大洗町出身だったので巨人を退団した時に当時1千万円丁度だった大洗ゴルフ倶楽部の会員権を買えと勧められ無理して購入。

1千万円もしたと購入の報告をしたら「1回か2回講演すれば買えるだろう?」と言われ長嶋さんは1回の講演料を500万円貰っているんだと驚いた。

3歳の時に父を亡くし実家が土建業だった母親に育てられたが、生卵1個を弟と分けて卵かけご飯で食べるような貧乏だった。

母方の叔父に小学生の頃「大人になったら何になりたいか?」と訊かれ「野球選手」と答えると「太平洋の中から10円玉拾うより難しい」と言われたが海で泳ぐとよく10円玉だけでなく100円玉も拾っていたので結構なれるんじゃないかと思っていた。

また、母も「お前がなれなかったら誰がなれんの?」と言ってくれた。

小学校1年の入学式から1日100回素振りしようと決め、1日も休まず6年間で1日平均500回は振った。

松井秀喜は1日1000回振ったと聞いて驚いていたら、イチローは1日2000球打っていた。

振った数、打った数がそのまま年俸に正比例していて納得した。

言い換えればバットを数振れれば誰でもなれる職業だと言える。

年号を語呂合わせで覚えることが苦手で母親に覚えられないと言ったら「母子家庭なんだから過去は振り返らないで前向いて行こう」と言われ勉強しなくていいんだと思った。

中学の時やくざの事務所に出入りしていたら親分に「日本一のやくざにしてやって下さい」と頼みに行ったり、高校の時に学校を辞めたいと言ったら「偉い!義務教育は終わってんだから」と言うような豪快な母親だった。

西武へ入団するまでの経緯、広岡さん、森さんとのこと、ジャイアンツへ行ってからの夢のような経験。

「嫌なことは全て運に変わる」という持論。

座右の銘は「我慢」だがTVを見ていてある女性タレントが「死ぬこと以外はかすり傷」と言っていたのを見ていいこと言うな、本当だなと思って今はこれも大事にしている。

ジャイアンツ時代のキャッチャーがピッチャーに出すサインエピソード、日本ハムの白井コーチのサードコーチャーズボックスでのここでは書けないこと。

長嶋さん、王さんの共通点、「威張らない」。

星野さんは威張るのではなく常に怒っている。

今回も今後どうするのか訊かれ、球団に残らないかと慰留された。

怒る反面、周りの人たちのことを常に気遣う星野さん。

現役引退後、ラジオのニッポン放送との解説者での契約の話。

1年目600万円で2年目には倍になるからと結んだ2年目の契約更改で「いくらぐらい上げてもらえるんですか?」と訊くと「このご時世だから10万アップで我慢してくれ」と言われた。

村田真一(現・読売ジャイアンツヘッドコーチ)氏の娘さんの死を目の当たりにし「人って死んじゃうんだ」と思いそこをきっかけに根底から考え方が変わった。

引退後運よく仕事に恵まれ結構稼がせてもらい天狗になった時期もあった。

それまではお金が安いだの、結果がどうのと下らない事を気にし過ぎていたかがよくわかり、この日以来今日死んでもいい人生を送ろうと決めた。

結果を気にせずやることをやり、出た結果を良しとすればプレッシャーは無い。

ハーバードの研究者が成功の可否は8割が「運」という調査結果を発表した。

ではどうやって「運」を呼ぶか?

まずは「明るい」こと。

失敗にめげずニコニコして次があるさと前に進める人のことらしい。

そしてこうしてこうやればこういう結果が出るからうまくいくと考えるのではなく、必ずうまくいくんだと良い結果が出る前提で物事を進められる人。

水戸商業の合格発表前日に母から「博元、お前受かっているからな、明日みんなで合格発表見に行ったら喜んだフリしろ」と言われたことがあった。

一昨日母に「裏口だったんでしょ?」と訊いたら「博元、それは墓場まで持って行くから」と言われた。

自分は学歴が無いので知らないことはもちろんどんな人の話でも興味がある。

選手には「義理と人情とやせ我慢」「人の失敗を笑うな」と言っていた。

 

2008年に西武の渡辺久信監督にバッティングコーチに呼ばれた時も年間2億稼いでいたが年俸3000万円でも「やるだけやってみましょうよ、ダメなら辞めればいいじゃないですか」と言われそれもメモして引き受けた。

きっとそういう所を見て下さって拾われたと思っている。

「メモ魔」を自認していて、どなたの話でも役立ちそうなことを全てメモし(確かに控室で私と話している時もそうでした)、一日の終わりに必ず小さなコーチ手帳の1Pにまとめる。

 

交感神経、副交感神経の話から石川遼選手の「なるほどエピソード」。

人を動かす上でも知識として必要。

 

講演の合間合間に聴衆の何人かに直接声を掛け会話したりして飽きさせない工夫。

 

監督にとって一番やらなければならないことはチームの士気を上げること。

今シーズンの巨人は士気が上がらず5位くらい、良くてAクラスで優勝は無いという予想。

もし外れて巨人が優勝し、私を街で見かけたら「デーブ、外れたじゃないか」と是非声を掛けて下さい、お詫びにご馳走に“なりますから”と笑わせることも忘れない。

水戸商業の後輩の横田真一プロに「どうすればプロゴルファーになれるか?」と訊いたら「毎日500球練習場で打って毎週2ラウンドすればなれます」と言われ、「そうか」と始めた。

1日1000球を365日毎日欠かさずやった。

そして週4ラウンドでスタートし週7ラウンドにした。

朝5時に起きて7時からラウンドして14時から東京ドーム行って、終わってフジテレビに入って終了後練習場で打ってという毎日。

食事もそこそこに睡眠もろくに取れず車中泊が当たり前の日々。

プロテストに受かるまでの壮絶な日々のこと。

質問にも丁寧に親身になって答えられていた。

ご自身が講演の中でも(謙遜されて)口にされる「バカだから、頭悪いから」という前提で様々な勉強、努力、気遣いなど人の何倍も努力してこられたからこそ西武ライオンズでのコーチ、楽天イーグルスでの二軍監督から監督へとたった12球団しかない内の1つのトップにまでなられたのだろうと容易に想像がつく。

特に若い人たちに聴いて頂き盗めるものは盗んで頂ければ先の人生の展望が開けるヒントになると思いました。

かくいう年上の私もまだまだ未熟ですので大変参考になりましたし、見習わせて頂かねばならないことが多々ありました。

 

やはり元スポーツ選手の講演は楽しいと再認識しました。

 

余談ですが後日大久保先生の新橋のお店「肉臓でーぶ」にお邪魔させて頂きました。

そこで偶然にもお客様として来られていた松木(安太郎)先生にお会いし、「先生」、「社長」となりしばしお話しさせて頂き楽しい再会となりました。

 

林家三平師匠の講演(+落語)を聴いてきました2016/06/07

 

2月28日(日)に鹿児島県内で毎年開催頂いております主催者様の講演会で「笑いと人生」と題して林家三平師匠の講演と落語を聴いてきました。
今年も「同行サービス」をご利用頂きました。

つい先日日本テレビ「笑点」のレギュラーメンバー新加入の発表がありましたので三平師匠が新たにレギュラーメンバーになられたことはご存知の方も多いと思います。

 

さて、まずは講演部分。

何と登壇後すぐに客席へ降り聴衆の方々と和気あいあいのやり取り。

これで場内の雰囲気もあっという間に柔らかくしてしまう所はさすがです。

 

次におそらくナマの落語に接したことがある方がほとんどいらっしゃらないだろうと、落語や落語界についての解説を。

もちろん堅い内容ではなくちゃんとオチで大爆笑へと。

 

先代三平師(実父)から子供時分に教わった小噺をいくつか披露。

 

落語界に入るキッカケと入門まで。

落語界の“身分制度”について。

それぞれの“身分”での修行・仕事などの内容。

落語を演じる上での決まり事。

扇子や手拭いの使い方。

 

聴衆参加型の脳が元気になったり、若返るらしい手の運動を歌いながら楽しく会場一体となりやってみたり。

 

仕草を実演しながら「何を食べているか?」というクイズを出して笑いを取ったり、お客さんに舞台に上がってもらい実演して頂き場内を大爆笑に包み衣装替えのため10分間の休憩に。

 

いよいよ聴衆の皆さんお待ちかねの落語へ。

マクラ(落語に入る前の導入部分)で様々な楽しい話をしながら今日のお客様が何を求めておられるか、反応を確認しながら演目を決めるために探ります。

 

その中から一つだけご紹介させて頂きます。

海老名家の香葉子お母様と三平師匠の家での親子の会話。

香葉子お母様「三平、何か飲み物持って来て、ペットボトルでいいから」

三平師匠「(冷蔵庫の中を見ながら)お袋、“おーいお茶”でいい?」

香葉子お母様「うーん、少なくていい」

 

わからない方は置いて行きますので悪しからず。

 

この日の演目は三平師匠がまず東京の高座には掛けない「味噌豆」

これは唯一先代三平師匠(お父様)から稽古を付けてもらい教わった演目なんだそうです。

お客様にはわからなかったと思いますが大変貴重な演目でした。

 

さすが爆笑王と言われた先代のご子息、先代三平師匠はじめ多くの落語家の師匠方やご家族の面白エピソードもあり、マクラでも落語でも大いに沸かせ巧みに場内を笑いの渦に引き込んでいきます。

 

私自身亡くなられた五代目(先代)三遊亭円楽師匠とは深い親交がありましたので、先代三平師匠のお話もたくさん聞いており、大変人柄が良く、偉い方にも若いこれからという人にも分け隔てなく接され、気遣い、配慮もさりげなく、決して悪口を言わず、いつも褒めてくれ後輩に自信を付けて下さる誰からも好かれる素晴らしい先輩だったと伺いました。

そのお蔭だけではもちろんありませんが当代三平師匠も実兄の現落語協会副会長の正蔵師匠も、先代とお付き合いがあった各界の名だたる大御所に可愛がって頂けているのだろうな、まさに「情けは人の為ならず」を実践されておられたに違いないと思いました。

 

講演と落語というなかなかお目に掛かれない組み合わせです。

きっと「いつもと違って新鮮で良いね」と言われると思います。

楽しい講演会にしたいと思われた時には是非候補に加えて頂ければ幸いです。

奥村幸治先生の講演を聴いてきました2016/04/05

2月3日(水)に都内で弊社お得意様ご主催の講演会で奥村幸治先生「プロ野球チームに見る強い組織のつくり方と夢を実現させるためのセルフマネジメント」と題しての講演を聴いてきました。

決して試合に出ることのないバッティングピッチャーを4年間。
プロ野球の経験なし。
身長168cmと小柄、教え子のマー君(田中将大投手)は188cm、体重95kg。

7球団のテストを受け、オリックスにバッティングピッチャーの枠なら、と採用してもらった。

バッターに気持ち良く打たせるのが仕事。
4~10月のシーズン中にバッターに投げる時間は1日20分。
1分間に6球以上、毎日150球以上投げる。
これで年俸は少なくて600万円、ジャイアンツは1000万円以上とも。

翌年1つ年下のイチロー選手が入団してきた
彼との出会いがなければ今の講演をさせて頂いている自分は無い。
昨年は160回の講演。

入団当時は土井正三監督。
プロ野球選手たるもの「自覚と責任」と言われ、移動中は決められたスーツにネクタイ、新聞、ウォークマン禁止、門限もあり締め付けが厳しかった。
翌年交代し、仰木彬監督に。
阪神大震災の年の優勝監督でもある。

イチロー選手は土井監督の時にスタートは一軍だったがバットのグリップエンドに小指を引っ掛けて練習していた時、とても有名なバッティングコーチが「その握り方をしていてデッドボールが当たると骨折するよ、やめなさい」と。
実績が全く無いイチロー選手が「こんなとこにデッドボール当たるなんてどん臭いですよね、当たらなければいいじゃないですか」と言い返したらたったの4日で二軍に落とされた。
イチロー選手はこの時泣いて泣いて泣き崩れていた。
私の所へ来て「このバットの持ち方には理由があります。決して体格では恵まれていません。バッターとして成功するためにはバットを握った時、小指に一番力が入ることがすごく大切なんですよね。でも監督もコーチも全く聞いてくれなかったんです。最初から否定しかなかったんです。ホント悔しいです。二軍に行ってきます。」と、二軍へ行っても全く変えず次々と記録を塗り替えた。
今も変わっていない。
翌年仰木監督に代わりキャンプ初日のミーティングで「君たちはプロ野球選手、自覚、責任を持って行動して下さい。」続けて「プロ野球選手はグラウンドで結果を出すこと、これが全て。それができれば一切何も言わない。」と。
さらに移動中の服装も新聞もウォークマンも全て自由、門限もなしに。

この年パンチ佐藤氏に銀座に飲みに連れて行ってもらい宿舎へ戻ると午前2時過ぎ。
ロビーに仰木監督、さすがに叱られるかと思いきや我々に「おはよう、お前らも今帰ってきたのか?俺もや。今日の試合頑張ってくれな、おやすみ」、
そしてパンチさんに「これでわかったろ、門限がない理由、ワシが飲めんようになるからや。ワシが守れんのに選手に守れって言うのおかしいやろ。」
その監督が翌朝一番にグラウンドで黙々とランニングをしていた。
それを毎日続けていた。

キャンプ初日、バッティング練習を終えたイチロー選手を呼び仰木監督は「イチロー、今年一年何があってもお前を一番バッターで使い続けるからね。」と言った
イチロー選手はこの年20歳で210本という日本最多安打を達成
20歳から26歳まで日本で7年連続首位打者、27歳から37歳までメジャーリーグで10年連続200本安打達成、日米通算4000本安打も達成。
仰木監督と出会っていなければ今のイチロー選手はないと思う。
210本の日本記録を昨年西武ライオンズの秋山選手が216本で更新したが試合数は143試合、イチロー選手の時は130試合。
もし当時143試合あればこの年の打率が3割8分7厘だったのでおそらく230本くらいは打っていたと思う。

この後阪神、西武へと移籍。
奥村先生が見た弱いチーム、強いチームの特徴と理由。

NYメッツのキャンプで野茂さんと吉井さんにメジャーと日本の違いを訊ねた。
「コーチングの違い」
日本は「与える」、メジャーは「聞き出す」
選手は自分の気持ちや考えをきちんと伝えなければならないから大変。
自己主張が無ければ世界で通用しない。
野茂投手は英語が全然喋れなかった頃、自分で目標を立てそれをクリアしようと毎日努力していたら、監督、コーチが「野茂、君がやり続けていることは素晴らしい。もっと続けなさい。ただこうすればさらに良くなるよ。」と声を掛けてくれた。
彼らは絶妙な距離感で選手の気持ちをちゃんと考え行動していれば言葉で発しなくとも見抜いてくれ、気付いてくれる。
逆も真。

メジャーの選手たちが言った成功の法則
「誰よりも強い身体を作れ」
それがないと他人よりも努力ができない。
努力ができなければ自分の技術は上がらない。
体調管理を万全にしないと良い結果を出し続けることはできない。

まさしくこれを一貫してやっているのがイチロー選手。
ビールのCMにも出ていてビールが大好き。
でもどんなにお酒を飲んでもビールとワイン一杯ずつ。
それ以上飲んでいる所を見たことが無い。

そしてもう一つ、「運を掴め」
いっぺんに凄い運は巡ってこない、少しずつ。
人として当たり前のことを当たり前にすると絶対に自分に良い運が入って来る。
「君はどんな選手を応援する?例えばすごく野球が上手い、でも人としていい加減な選手と野球は全然上手くないけど人として素晴らしい選手」と訊かれ
「後者」と答えると
「そうだろ、この質問は誰にしても皆そうやって答える。このことに気付かなければ絶対に良い運は巡ってこない。良い人間になろうよ。」と言われた。
「メジャーリーグの選手は毎日どんなことを心掛けているの?」と訊くと
「僕たちは当然お金を持っているからできることかもしれないけど、貧しい国の人たちのために支援したり基金したりということをメジャーリーガー全員がやっている。こういう活動をするとファンの皆さんが素晴らしい、応援したいと言ってくれる。好きな野球をやっていても今日は行きたくない、休みたい、時にはやめたいと思うことがたくさんある。でもこんな時にファンの皆さんがいつも「頑張れ」と声を掛けてくれると頑張ろうという気持ちにさせてくれる。感謝なんだよ。」

母国が苦難に陥った時に飛行機をチャーターし救援物資を届けようと帰国の途中に墜落し、亡くなったロベルト・クレメンテというメジャーリーガーがいた。
その後「彼こそメジャーリーガーの誇り」と讃えられ、メジャーリーガー全選手が最も欲しがる「ロベルト・クレメンテ賞」が創設された。

東日本大震災の時にイチロー選手は一億円寄付した。

そのイチロー選手が日々考えていること、それは「心技体」のバランス。
そのための「プラス思考」
早く球場に行きたい、早くバットを持ちたい、早く試合したいというような。

20歳時のイチロー選手の「ベテランか!」とツッコみたくなる“目標哲学”
イチロー選手のルーティンあれこれ。
絶対に誰にも負けない努力は何だったか?
簡単なことほど難しい。
こうやろうと決めたことはずっと続ける。
イチロー選手は努力を継続する天才

日本ハムファイターズで引退したイチロー選手と同い年の稲葉篤紀氏から聞いた2009年WBCでのエピソード。
イチロー選手がこのWBCでずっと活躍できてないかったから本人はさぞ辛かっただろうと思う。
そんな中で自分よりも年下の選手たちを毎日ご飯に連れて行きチームをまとめるために先頭に立って行動していた。
稲葉氏は「俺は無理だった、自分のことで精一杯だった。」
でも、察して余りあるイチロー選手はそうしていた。
そして迎えた韓国との決勝戦、3対3の同点で迎えた10回表、2アウトランナー2塁3塁、イチロー選手がバッターボックスに向かう、日本のベンチの若い選手たちは皆「イチローさんお願い、ヒット打って」という気持ちになった、と。
そしてファウルで粘ったカウント2-2からの8球目をセンター前2点タイムリーヒットを打ち日本が優勝した試合のこのイチロー選手の最後のヒットは「イチローが打ったヒットではない。みんなの思いが打たせたヒットだった。」と稲葉氏が言った。
そして「みんなをそんな思いにさせたのは、どれだけ自分が辛くてもチームをまとめるために先頭に立って行動しているイチローの姿があったから、この姿を見た時にこれが世界のイチローなんだと本気で感じさせられた。」とも。

星野仙一氏の話
毎年アメリカで開催されている中学1年生の野球の世界大会。
9年続けて毎年1500万円の支援をして下さっている。
この支援がなければ日本の子供たちは世界大会の経験はできなかった。

期間中子供たちは現地のお宅にホームステイさせてもらう。
そして2週間過ごし帰国するときにアメリカの両親との涙の別れがある。
「奥村、この出会いが大事なんや、自覚、責任が少しでも芽生えてくれたらそれでいい。」と。

田中将大投手、24連勝という日本記録を持っている。
達成できた理由がある。
星野監督のことが大好きで、自分はエースだから負ける訳にはいかない。
だから日本シリーズで160球投げた翌日にマウンドに立てる。
自分のためじゃなく人のためだから。

なぜ駒大苫小牧高校に行くことになったのか?
決めるに足る理由がそこにあった。
ここはぜひ講演で聴いて下さい。

マー君はヤンキースに入団が決まった時に決して良いイメージばかりを持って渡米した訳ではなかった。
きっとこういうことで困るだろうとマイナスのイメージを持ちそれに対しどう対処して解決していけば良いかを考えていたから、悪い時でも自分を見失うことなく平常心でいられる。
だから悪い時に悪いとならないから信頼される。

東京モーターショーでのエピソード
豊田章男社長とイチロー選手の対談。
豊田章男社長「私はイチロー選手が大好きです。どんな状況の中でもグローブ、スパイクを磨くことを怠りません。どれだけ悪い結果でも愚痴をこぼしません。そんな前向きな姿勢のイチロー選手が大好きです。今自動車業界は苦しいです。若い人たちが車に乗らなくなっています。プリウスみたいな車や水素の車が生まれると思っていましたか?今度は自動運転です。非常識が常識になります。そこには挑戦する気持ちがあるんです。前向きな気持ちがあるからこそ非常識が常識に変わるんです。イチロー選手は42歳です。あれだけの動きができる、凄いです、ある意味非常識です。でも常識に変えることができる、そこには彼の前向きな挑戦する姿があるからなんですね。
イチロー選手「成長し続けるということは前進と後退を一歩ずつ繰り返しながら成長します。つまり後退も成長に向けた大切なステップです。」
イチロー選手の現状を象徴する言葉。
この3年ぐらいはなかなか試合に出られない状況が続いている。
でもそれを受け入れる。
マーリンズの球団代表は「イチロー選手終身雇用。彼はヒットを打つだけが素晴らしいのではない。彼の行動全てが若い選手たちの模範になるんです。」と。
そこに気付いてもらえなければきっと結果ばかり求められる。
するともう要らないとなる。
でもそこに気付いてくれるからこそイチロー選手も頑張れる。
球団と本当に良い関係だと思う。

チーム(組織)のあるべき姿、コミュニケーションの取り方、モチベーションの上げ方、リーダーシップの取り方などプロ野球というフィルターを通して大変参考になる講演だった。
イチロー選手のように「早く会社に行きたい」「早く仕事をしたい」と本気で思ってくれる社員が欲しいと聴かれた社長さん方皆さん思われたことでしょう。
もちろんMe toですが。

池谷裕二先生の講演を聴いてきました2016/03/22

1月22日(金)に都内で弊社のお客様ご主催講演会で池谷裕二先生「脳を知って脳を生かす」というテーマでの講演を聴いてきました。

普段は実験中心の生活で今日が今年初めての講演会。
忙しくてなかなか講演ができないそうで弊社含めごくわずかの仲介業者からの依頼のみ請けている。
「脳の専門家、言い換えれば「脳バカ」で元来人前で話すのが苦手、講演も下手」と謙遜。(実は抜群に上手いしとても面白い)

大まかに「やる気」と「記憶」と「遺伝子」の3つのパートに分けての話。

「心」は「意識」と「無意識」
「無意識」が大切
「意識」は氷山の一角、その下に広大な「無意識」が広がっているという言い方をしていた人がかつてはいた。
が、今は氷山の一角ですらない。

では「意識」とは何か?それは「飾り」、一見派手で目立つ。
しかし本質である「無意識」を全く反映していない
それどころか「無意識」からすると邪魔な取って捨てたい飾りという程度の価値しかない。
(まるで禅問答のようだがとても興味深い)

目(脳)の錯覚例を列挙し実は「意識」が真実を反映しないことを証明。

ある映像を見せ指示に従うよう伝え、『握れ』という文字が出たら握って握力測定をするという実験。
この『握れ』という文字の前に1コマだけ『ガンバレ』というサブリミナル映像(実際には見えない)を入れたものとそうでないものとでは握る力は全然違う。
前者の方が2倍くらい強くなる。
被験者に訊くとなぜだかわからないが時々グッと強く握ってしまうと答える。
このことから「無意識」は素直で敏感なことがわかる。

また、一般のドライバーに対するアンケート調査で「あなたの運転技術は平均に比べてどう思うか?」という問いに7~8割が「上手いと思う」と答える。
ところが社会的地位が高い母集団、例えば大学教授に対する調査で「あなたの教え方は平均に比べてどう思うか?」という問いに何との94%が「上手いと思う」と目も当てられないくらいの結果になる。

これは脳とはこういうもので脳のクセを知らないで無意識に生きていることが罪作りであるということ。
これらの実験は「意識」が真実を反映しないことの確認。

無意識は意識でコントロールできない
池谷先生の「笑顔という魔法」という実験のことが中学1年生の教科書に載っているそうですが割愛致しますので興味のある方はぜひ調べてみてください。

「笑顔」は自分が楽しくなるだけじゃなく、相手を楽しくさせるだけじゃなくて周りにある楽しいものを見つけてくる力まで高めてくれる。
つまり全ての側面において脳は出力を重視するということ。
笑顔という「出力」を作ると内面が形成される。
「ガッツポーズ」するとバカみたいだけれどやる気が出る。

やる気の出し方
朝どうしても起きなければならないのに凄く眠い場合にどうすれば良いか?
起きて動いて歯を磨いたり、顔を洗ったりすると目が覚める。
体を動かすという出力をすることで脳も目覚める。
作業を開始することで脳が興奮してくる、この現象を「作業脳」

精神論大好き日本人は往々にして「やる気」を出すには「気合いだ」ということになりがち。
それもありだが、生物学的によりナチュラルにということは「始めちゃえ」ということ。

アルツハイマー病(以前はアルツハイマー型認知症と呼ばれていた)は遺伝性があまりない。
裏を返せば生活習慣が大切。
さて、一人で暮らしているお年寄りと、家族と仲良く暮らしているお年寄りとだはどっちがアルツハイマー病になり易いか?
後者、体を使っているかどうかがポイント。
一人暮らしは炊事掃除洗濯買い物全部自分でやるが、同居は「私たちがやるから」とやらせてもらえない。
家族と暮らしてはいけないとは言ってないので誤解しないで頂きたい。

例外もある、仲の悪い家族は大丈夫
お嫁さんがキツく「おばあちゃん、自分のことは自分でやってよね!」と言うような場合。
突き詰めると親孝行って何なのかがわからなくなる。

最近、国が言わなくなった「バリアフリー」
どうもバリアフリーにしたお宅でアルツハイマー病を量産しているらしい。
「おじいちゃん、段差があるから気を付けて」、これ、もの凄い大切な事。
身体が主導権を握っているから。

「心はどこにありますか?」と訊かれ脳研究者は口が裂けても「脳にある」とは言わない。
心は身体にある
前述の「ガッツポーズ」するとやる気が出る、やる気が上腕二頭筋にあるとしか言いようがない。

心は身体を含め周りの環境に散らばっている。
これが私たちの真の姿。

記憶は出力が効果的
ものを覚える、記憶するにはどうすれば良いか?
「スワヒリ語を覚えて下さい」という実験。
なぜスワヒリ語か?
スワヒリ語がペラペラな人はいないであろうから公平(になる)。
入力と出力、どっちを重視しながら勉強するかで結果が違ってくる。
前者重視は徹底的に繰り返し頭に叩き込む。
後者は覚えた知識を取り出してみる、例えば確認テストをする、人に話す、まとめ帳を作るといった思い出す、情報を引き出すというトレーニングをする。
結果は出力重視の後者の方が高い。
脳は入力よりも出力重視である。
昨年初めて脳はなぜ出力すると記憶が定着するのかが解明された。

記憶力は年齢と共には衰えない
記憶の話なら大体わかると言うとほぼ間違いなく出るワンパターンな質問。
「最近年取っちゃいまして何とかなりませんかね、記憶力衰えちゃって」、年を取ると記憶力が衰えたと感じることが気のせいだという4つの理由。

①「あれなんだっけ?あのひと誰だっけ?若い頃なら簡単に出てきてたのに」などなかなか思い出せない原因。
そもそも若い頃、それも小学生の頃知り合いは何人いましたか?
つまりは覚えておかなければならない人の数自体少なかった。

②「最近なかなか覚えられないんだよね、昔はもっと覚えられたのに」
学生時代は今より簡単に覚えられましたか?
若い頃試験前に復習したり単語帳作ったり勉強しましたよね?
その頃の中心は勉強が占め、現在よりは勉強していたはず。
中には「若い時に何にもやらなかったよ」という何の自慢にもならないことを言う方もいるが・・・。
例えば見たこともない英単語50個のリストを渡され「来週テストをしますので覚えてきなさい」と言われ、それを見てすぐに覚えられましたか?
覚えられなかったですよね、やはり単語帳を作って徹底的に繰り返し一生懸命覚えましたよね。
あの頃も覚えることは大変でそれに見合う努力をしていたはず。

社会人となり名刺交換し貰った名刺を覚えようと左上にパンチャーで穴をあけ単語帳のように朝昼晩と一日中見てる人はいませんよね。
仮にそうしたとしてもなかなか覚えられないのはそもそも覚えようとしていないということ。

③「すぐ忘れちゃうんだよね、つい最近会ったあの人の名前何だっけ?」
そもそも「つい最近」っていつですか?
「つい最近とは具体的に何日前のことですか?」と小学生にくとだいたい「3日前」と答え、「一週間」と答える子は非常に少ない。
また、「10日前」は皆無で、「10日前はつい最近ではないの?」と訊くと間違いなく「大昔」と答える。
大人の“つい最近”は10日前?、1か月前?、もっと行きますよね。
半年前のことでも平気で“つい最近”と言う。
つまり実際には速くなっている訳ではないが、時間の進み方が速く感じられるようになったから。

④「とはいっても度忘れが増えているような気がする」
年齢による度忘れの頻度の調査で、子供も大人も年配者も同じという結果、増えていない。
ただ子供と大人の度忘れで決定的な違いが1つだけある。
子供は度忘れしても「ああ、年取ったな」とは思わない

「年を取ると記憶力が衰える」と俗に言われているので気になりそう思ってしまう。
これが俗説であることを徹底的に証明した論文がある。
18~22歳の若者と60~74歳の年配者の集団に「心理テスト」と称し同じ問題をテストすると正解率はほとんど変わらない結果。
一方で別の18~22歳の若者と60~74歳の年配者の集団に「暗記テスト」と言い記憶力を測定しますと伝え「心理テスト」と称したものと全く同じテストをすると18~22歳の若者と比べ60~74歳の年配者の正解率は半減。
年を取っても記憶力は衰えない。

記憶を司るのは「海馬」、ここからシータ波(興味を持っている時に出る脳波)が出ている。
歩くことでたくさん出る。
それも初めて来た所を歩くことでものすごく強いシータ波が出るので積極的に散策して下さい

興味を持ってさえいれば若い人と同じ、興味を失ってしまえば一見記憶力が衰えたように感じるということは本当。

生きることに慣れてしまったから記憶力が衰えたように錯覚する。
これが5つめで真理だとも言われている。

マンネリ化がいかに怖いか?
灰色の点をじっと見つめていると見えなくなるという実験をしてわかり易く。
脳が存在を消してしまう。
私事で恐縮ですが結婚して14~5年経ちますが最近どうも妻の頭の中で私の存在が灰色の点に・・・、これ以上は切なくなるのでやめておきます。

遺伝子の可能性
人は99.9%同じ遺伝子を持っている。
ただ1個だけ違う、これを「スニップ(SNP)」という。
これからの社会の重要なキーワードになると思う。
変わり易いホットポイントではっきりとはわかっていないが数百万あるといわれ、これが世界中誰一人同じ人がいないという状況を作り出している。
皆固有のSNPを持っている。

今世界的にこれを調べて知っておこうという流れになっている。
これがわかれば将来の病気のリスクがわかる。
同じ癌でも何癌か、場合によっては100%の確率でなってしまうということがわかる。

今は病気になったら病院へ行くがこれはおかしい。
株価で考えればすぐわかる。
株価が下がってから株を一生懸命売っているのと同じ。
病気を治療する時代は終わった、これからは先手を打つ時代と言われだした。
間違いなく社会保障費の大幅な削減に繋がる。
現時点で全国民が遺伝子検査をすれば医療費が1/10になるという試算がある。
だからお医者さんは反対している。

特に日本は規制が厳しく遺伝子の分野では非常に遅れている。
一番進んでいるのはアメリカ、次は中国。
実際アメリカでは既に民間企業であるGoogle(正確には100%出資子会社の「23andMe」社)が$99で遺伝子検査を行っている。
自ら実際に遺伝子検査をされ、その結果を元に究極の個人情報を公開しながら講演。
病気のリスクで「痛風」とあったが調べなくてもわかっていた。
既に痛風だから。

遺伝子は★(1~4個)で表され、星の数で努力で何とかできるかどうかがわかる。
4個は100%努力しても無理、3個は70~80%、2個は半々と続く。

100万のSNPを調べてくれるが現在わかっているのは1万ぐらい。
ただし毎日のようにたくさん解明されていくので「今月わかったあなたの病気」いうメルマガが毎月届く。
がっかりしなくても大丈夫、「あなたがなりにくい病気」というメルマガも届きますから。
病気の遺伝子より健康の遺伝子の方がはるかに多い。
つまり遺伝子検査をして怖くなるよりは安心する要素の方が圧倒的に大きいし、どこに気を付ければ良いかがわかる。

病気以外のこともわかる。
親の出身地。
両親ともに静岡県出身とかではなく、500年前の出身地がわかる。
お酒に関しても飲むと赤くなるか、酒に強いか、酒が好きかがわかる。
ちなみに池谷先生曰く「赤くならずにお酒に強くお酒が大好きというアル中まっしぐら」だそうです。

「禿げるか」(★★★★)どうかは100%遺伝子で決まるので努力しても意味が無い。
ダイエット(★★★)も運動で痩せるか、食事制限でやせるかの2種類しかない。

「記憶力が良いか」、「失敗したら学習するか」、「浮気性か」(この遺伝子を持っていると離婚率が約7倍高い)など。

IQ(★★★)は複雑な知能なので1個では決まらずにいくつかの遺伝子で決まる。
池谷先生は普通くらい(だそう)。
偏差値でいうと53~55くらい。
対して奥様は全ての項目で上回る極上の遺伝子を持っていた。
それがわかった後の夫婦の関係がビミョーに。
奥さんに「あなた、その程度のIQで私に何言ってるの?」と言われ言うことをきいている内に夫婦喧嘩が無くなった。

池谷先生のマッスルパフォーマンス(筋肉の性能・★★★★)遺伝子はオリンピックの短距離走で金メダルを獲る人と同じだった。
今さら言われてもね。(自虐的に)
実は子供のころから足が速くずっとリレーの選手。
でもスポーツが好きではなく、部活、体育会系はとんでもないというタイプで吹奏楽部か帰宅部。
かたや友人で陸上部、朝練・夜錬し少しでも速く走りたいと血の滲むような訓練をしていて結果を出せないし私の方が速い。
これは相当難しい問題をはらんでいて、さてあなたが担任ならどちらを褒めるべきか?
「池谷褒めますか?褒められませんよね、たまたま親から良いものをプレゼントして貰っただけだし、この才能活かしていませんからね。」
じゃあ陸上部の友達褒めたら良いのか?
「本当は才能が無いのにね・・・、4つ星なんですよ。努力でひっくり返らないんですよ。にもかかわらずいつか速くなるかもしれないと青臭い夢を抱き、うだつの上がらない練習に時間を費やしている訳ですから。」
こちらも難しい。

遺伝子を調べてわかったこと、人は生まれながらにして不平等であるということ。

教育現場にいると平等でなければならないが、実は平等という権利は恐ろしく残酷で、もしそうあることができなかったとしたら全てその子の努力不足ということになってしまう。
例えば算数ができない子供がお母さんに叱られる、でも一生懸命やってできないとすると人口の10%は算数ができる遺伝子を持っていないのでそれに該当すると考えられる。
というかお母さんがその遺伝子を持っていないからこの子が持っていない。
そういうお母さんは学校や塾に電話して」ちゃんと教えているのか!」と文句を言う。

だから平等はやめましょう。
慶応義塾大学の教授が「差別を理由に遺伝的差異を認めたがらないとしたら、もし差があったら自分はそれを理由に差別するぞと宣言しているのと同じ」と言っている。
差がある事実を見ない、臭いものに蓋をするという態度自体が差別。
だから差があることを認めそこからスタートしましょう、と。

もう一つリチャード・ハーンスタイン氏の言葉。
「単に環境を平等にしただけではかえって遺伝的な差異が顕在化する」
これが今の学校教育。

「あなたは平均以上か」という問いに多くの人が「はい」と答えるダメな社会の大きな一つの問題点かもしれないと現在の教育に提言され締め括られた。

知らなかったこと、難しいことをわかり易く、驚きの内容や実験での証明、まさに目から鱗状態、さらに笑わせ方が非常に巧く、オチがちゃんとある見事な“論理的”構成でもっともっと聴きたいと思わせる素晴らしい内容の講演でした。
最近はTVにもちょくちょく出演され知名度も急上昇中ですから講演料が上昇前の今がベストな依頼時だと思います。
必ずご期待にそえる講師です。

余談ですが「ガンバレ」のサブリミナル映像を当社社員のPCに組み込めるソフトはありませんかね?と先生に伺いましたら苦笑しておられました。
きっと社長はみんな欲しいと思うだろうなあ・・・、法に触れなければ。

片山善博先生の講演を聴いてきました2016/03/08

1月21日(木)に都内ホテルで弊社新規のお客様ご主催講演会で片山善博先生「真の『地方再生』と日本の将来」というテーマでの講演でした。
お客様は観光業に従事されておられる経営者の方々でした。

片山先生は余裕を持って会場入りして下さり控室で主催者のトップの方々との様々な会話の中で共通のお知り合いで片山先生の同級生の方から子供時代の先生のあだ名が「おっちん」で、いつも成績がダントツの一番でそこから落ちたことが無いのでそう呼ばれていたとお聞きになられたというエピソードが、そのトップの方から紹介され盛り上がりました。

さて、講演は現在の日本が抱える問題点から入られました。

人口減少社会と「消滅可能性自治体」
特に地方は人口減少⇒成人前後に都会へ流出というダブルパンチでこのまま何も手を打たないと2040年頃には約半分の自治体が消滅すると言われ「消滅可能性自治体」という実名を挙げてのレポートが出された。
従って安倍政権の“地方創生”という政策は若い人たちに地方へ残ってもらうことでの地方再生が狙いである。
が、今のままでは上手くいかないのではないかという危惧を持っており、何とかできないかとやきもきしている。
また、20代の頃から仲良くしている石破茂氏が担当大臣なので上手くいって欲しいと願ってもいる。

地方の活力が減退するのはなぜか
地方経済停滞の根本的原因
・若者の流出
・雇用が少ない
・下請け経済構造になっているので収益性が低い
・地域のお金の流出、特にエネルギー支出が大きい
地域の外へお金が出て行かないようにしなければならない。

国の政策と地方の課題との間のズレ
地方創生の目玉としてほとんどすべての自治体が発行したその地域でしか使えない商品券。
これではお金の流出も止められないし雇用も増えない。
全く効果が無いとは言えないが地方創生という観点から見れば少しピントがズレている。
お金の流出の最大要因であるエネルギー支出を何とかする為にどうすれば良いか?
耐乏生活を送れば良いということではなく、自前でエネルギーを作る。
鳥取県知事時代には当時はまだ珍しかった風力発電施設を作り、長い目で見て少しずつ「ちりも積もれば」ということでやってきた。
本来はそういう所に地方創生の予算を使うべきだったのではないかと思う。

地方の再生には何が必要か
企業誘致は「花嫁一人に婿十人」でなかなか難しい。
特産品開発も一気に爆発的に売れてということは滅多にない。
そうした中では、やはり“観光”が大変重要になるのではないか。

地方の再生と観光振興
観光とは「人がお金を持って来てくれる」こと。
貿易でいう所の輸出と同じ経済効果がある。
これを盛んにすることは地方創生において地域にとっても大変有効である。
「観光」は裾野の広い総合産業
これを活発にすることで地域に雇用も生まれ活性化される。
ただし日本中で同じように行われるので良い意味で地域間競争に勝つよう努力し、全体として需要を増やし底上げしていかなければならない。

地方自治をライフワークにし、知事職を離れた現在は大学で「地方自治論」の教鞭をとり地域振興や観光行政を注意深く全国的な視点で見ていると「観光」という面でいくつか気付くことがある。
地域イメージの良し悪しがあること。
イメージの良い所に共通していると思うことは文化、歴史、伝統を大切にしているという印象を受ける所。
知事時代にお隣の島根県を見て文化、歴史、伝統が重厚だなあと常に思いそれを意識していた。

地方自治をやっていると県の名前と県庁所在地の名前が一致しない所が結構評判が良いことに気付く。

少し話は逸れるが県の名前がどのように決まったか?
実はルールめいたものがある。
例外もあるが県庁所在都市と県名が一致している所は元お城があった所に県庁を置いてお城があった都市の名前を県名にした。
鳥取は鳥取城があった鳥取市の鳥取を県名にした。

しかしお隣の島根県の県庁所在地は松江市、松江県となぜ言わなかったか?
地方自治の初っ端、端的に言うと薩長藩閥政府の一種の嫌がらせだった。
どういうことか?
戊辰戦争の時のB級戦犯という扱いをされそのようになった。

さらに会津若松や弘前、米沢のようにいわばA級戦犯はお城のある所に県庁を置いてもらえなかった。
これらの県は県庁所在都市と県名が一致しているので一見ルールに則っているように見えるが、実はお城があった所に県庁を置いていない。
ともあれ、先般のような扱いを受けた都市ほど、それをばねにして文化、歴史、伝統を大事にして地域の価値を守っていこうという気概があったのかなと思う。

鳥取城は明治維新の時に解体され薪燃料として売られたそうたが、松江城は残って国宝になった。
こういう歴史の違いが観光という面でも影響しているのかなと思う。
やはり文化、歴史、伝統は地域の財産として重要。
新しいものを追いかけるだけで古いものを捨てていくことは文化的に根無し草になってしまうことと同じ。

各県の観光は商工労働行政であることが多い。
ひと昔前の観光行政は旅館組合の相手をしていて、観光課長の最大の仕事は旅館組合の組合長の機嫌を損ねないことだった時期があった。
つまり業界行政だった。
しかし観光は業界を発展させることにあるのではなく、多くの人に来て頂き楽しんでもらうのが究極の目的。
それにつれて業界にも活気が出てくる。
鳥取では「文化観光部」を作り文化コンテンツとリンクさせる形で文化的知的財産を外に発信させる人たちの集団に生まれ変わるように組織改正を行った。

地方の再生と自治体の独立
お集りの皆さんは、日ごろ気がつくことをぜひ最寄りの自治体に積極的に提言したり、文句を言ったりしてもよろしいのではないでしょうか。
自治体の改革で一番肝心なのは地方議会の改革
アメリカのように議会が市民の広場のようになり地域の住民や企業・団体が集まり意見が結集されるようなものにしなければならない、と締め括られた。

硬軟ミックスだが「硬」の部分もわかり易くお話しされ、とても内容が濃いけれども授業のようではなく、聴衆を飽きさせずに「なるほど」と思わせ、少し笑いもありお客様にピッタリのカスタマイズして下さった講演で大変主催者にも感謝され大成功でした。
さすがとしか言いようがありません。

講演終了後は大学へ急ぎ戻られるご予定でしたが時間ギリギリまで控室で主催者の皆様とご歓談下さいました。

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