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2014年2月19日(水) 竹中平蔵先生の講演を聴いてきました

2014年2月19日(水) 竹中平蔵先生の講演を聴いてきました2015/05/12

この日はもしかしたらまた雪かもという予報が2~3日前には出ていましたが、お天気にも恵まれ無事に開催できました。

竹中平蔵先生はこの日慶應義塾大学総合政策学部の入学試験で、試験監督を直前まで務められての会場入りでした。

主催者の会長様が竹中先生を長年待ち焦がれておられましたので大変に喜んで頂けました。大変お忙しいのでスケジュールを頂くのは非常に難しい先生ですが、弊社ではラッキーにも一昨日、今日と今週は2日もご出講頂けました。

控え室では会長をはじめ幹部の皆さんと談笑され、一橋大学時代の懐かしい話などで盛り上がっていました。

講演は昨年の各国の株価について、今年の株価予想、今年のダボス会議の雰囲気が明るかったこと、IMF発表の去年より今年の世界の成長率予想が高いこと、新興国のフラジャイル5がテイパリングを引き起こす懸念があること、理論的には100%正しい3本の矢それぞれについての現状と課題、若い世代に対する社会保障をちゃんとやらねばならないこと、経済成長がなぜ重要か、岩盤規制の緩和の必要性、今始まろうとしている新しい特区である国家戦略特区の活用、コンセッション等々多岐に渡る興味深い話のオンパレード。

竹中先生が経済財政担当大臣を辞めてから政府は「成長戦略」を作ったが成長しなかった。これは学生に「どうすれば勉強が出来るようになりますか?」と聞かれても「勉強しなさい」と答えることしかできないのと同じで、打ち出の小槌は無いということ。

世界銀行が毎年「世界で最も規制が少なくビジネスがやり易いのはどの国か」というランキングを出している。毎年1位を争うのはシンガポールと香港。日本は2000年の時点で40位、世界の先進国は30か国しかないのでこれは恥ずべき数字。2006年の第一次安倍内閣の時に28位まで上がったが、この時「行き過ぎた規制緩和」と言われ規制緩和を民主党は止めて強化した。そして今は何と47位。47という数字を聞いて「あゝもうちょっとでAKBみたいだな」と思った、と。

鳥取出身の前参議院議員、田村耕太郎氏が鳥取の20世紀梨をドバイに持って行き1個3500円で売れ、翌年気を良くしてスイカを持って行くと1個3万円で売れた。中東の人たちから見ると「こんなにみずみずしくて美味しい果物があったのか」ということになる。でも輸出は出来ない。なぜならおじいさんとおばあさんの2人でやっているから。法人でないと輸出できない、個人では無理。今農業就業人口の49歳以下が占める割合は10%、平均年齢は65歳くらい。今のまま何もしなければTPPとは関係なく日本の農業は無くなる。
だから「安倍総理を始め私たちは皆本気で日本を農業輸出国にしようと考えています。」と。

日本の世界遺産は17、最多はイタリアで49、中国が45、スペインは44。日本のように長い歴史と文化を持っているのになぜ17しかないか?世界遺産の制度、ユネスコの条約が出来たのが1972年、日本が加盟したのは1992年、190か国の加盟国があるが日本は125番目に加盟。政府の怠慢だった。私たちの周りには長い歴史と文化と遺産がたくさんあるが故に無頓着だった。ちなみに第1号の加盟国はアメリカ。遺産がないからこそ大切にした。私たちは私たちにとって普通のものであるがために大事にしなかった。私たちの強みは私たちが気が付いていない普通のことにこそあるのではないか。

大変申し訳ありませんが講演料が高いのでこの辺で講演内容の詳細は割愛させて頂きますが是非お招きになられて生で聴いて頂きたいと思います。

また、私的な話では、先週日銀の黒田総裁と朝食をご一緒する機会があり、自身も楽観的に考えるよう努めているが、黒田氏はさらに楽観的だった、とか。
昨年何度も呼ばれて小泉元総理と食事をした時に「安倍さんはよく頑張ってる。でも国民に痛みを訴えることはまだしてないよな」と仰っておられた。その通りだと思う。その後いつも通りカラオケへ連れて行かれお決まりの「Xジャパン」の熱唱を聴かされた、など。

講演の最後にオリンピック・パラリンピックに合わせて頑張って欲しい観点からオリンピックという大きなものを活用するための参考になる話として都市開発の専門家の話で面白かったことをいくつか話された。
青山通りは東京オリンピックの時にできた。それまで22m幅の道路が一気に40mになり、渋谷、千駄ヶ谷の地域がオリンピックの中心的地域になり、そこに若者の集まる店がたくさんでき、ファッションの中心「青山」ができた。
当時アスリートが世界中からたくさん来た。色んな料理を出さなければならない、それには食材が無い、そして東京オリンピックがキッカケになり冷凍食品の技術が発達。東京オリンピックの時に多くの要人・VIPが来日。その人たちを警護するために警護のビジネスが発達。セコムは東京オリンピックの選手村の警備をやり実績を上げ成長した会社。そして東京オリンピックから6年後に大阪万博。それぞれの間の年にフジテレビで「ザ・ガードマン」というドラマが人気を博した。
ホテルオークラもホテルニューオータニも東京オリンピックのわずか前にできた。
今は当たり前のトイレの男性用、女性用のマークも言葉が通じない人にでもわかるようにと日本人の工業デザイナーが考え出した。
オリンピックは私たちのライフスタイルを変える。そこに新しい産業が生まれ、ビジネスチャンスが間違いなく出てくるので知恵を出して欲しい、と。

竹中先生の講演は「理路整然と平易な言葉でわかり易くはっきりと前向きに結論付けて下さる」講演です。聴いた後にスッキリ感があり、内容も濃く、まさに今政府内で、また省庁内で進行中のリアルな情報が盛りだくさんでついつい前のめりになって聴き入ってしまいました。
確かに高い講演料ですが内容はそれ以上で十二分に元が取れてお釣りがくる講師です。

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