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2014/12/19

井村雅代先生の講演を聴いてきました

11月21日(金)に都内ホテルで弊社お得意様ご主催の講演会で井村雅代先生「教える力」と題しての講演を聴いてきました。

井村先生はシンクロナイズドスイミングのナショナルコーチとして8回のオリンピックに選手を率い全てのオリンピックで選手達にメダルを獲らせてあげるという快挙を続けておられます。

今年の4月に10年ぶりに日本のナショナルコーチに復帰。
2004年のアテネ五輪の約2年後から2013年までの間に中国のナショナルチームのコーチとして北京とロンドン五輪を戦い、その後3か月イギリスのナショナルチームのコーチ。
なぜ中国チームを教えたか?
シンクロを始めて25年の中国が国際大会でメダルを獲ったことがない。
この当時中国は世界で7~8位だった。
北京五輪で開催国にメダルを獲らせたい、種目も何でもいい、メダルの色も何でもいいと言われた。
もしかしたら1年8か月あるからメダルを獲らせてあげられるかも、力になってあげられるかもと思った。
2006年の日中関係が政治的に良好ではない時期、そしてロシア人のコーチが中国チームを教えていたにもかかわらず本番は日本人に、との強い希望。
断ればロシア人コーチがなっていただろう。
芸術性が評価される種目でもしメダルを獲らせてあげられたら日本シンクロの大きなアピールができる絶好のチャンスだと考えたから中国へ行った。
日本流シンクロを世界の中での確固たる地位に置いておく為に。
そして結果は銅メダル。

その後日本はというとどんどん弱くなっていった。
水泳連盟からは「年齢オーバー」だからナショナルコーチとしては要らないと言われた。
が、それは口実で本当は中国に教えに行ったから。
そして再び中国からロンドン五輪へ向けナショナルコーチへの就任要請。
北京五輪以上の成績をと思い、結果銀メダルと銅メダルを獲らせてあげることができた。

なぜ今年4月に日本のナショナルコーチに復帰したかというと昨年バルセロナで行われた世界選手権で今まで一度も負けたことがなかったウクライナに負け、リオ五輪への出場が危うくなり何とかリオ五輪に出場させてくれということでカムバック。

「どうして毎回オリンピックでメダルが獲れるのか?」とよく訊かれる。
「メダルを獲ると決めているから」と答える。
オリンピックから逆算してやることを全て決めてやっていく。
当然遅れが出る、慌てて頑張って修正するが結果目標は変えない。
結果目標を修正してはダメ。
修正するようなら絶対に達成できないので目標自体立ててはダメ。
スポーツもビジネスも一緒、結果が全て。
頑張った日々に価値は無い。
結果に価値がある。
結果が輝きを放ってこそそこに至るまでのプロセスに価値がある。
そして頑張ったかどうかは他人が決めるものだということ。

9月のアジア大会、10月のワールドカップまでたった5か月しか練習期間がなかった。
つまり短期決戦。
根こそぎ修正はできない、必ずダメになり、ダメになって復活するまでに時間が掛かるから。
ではどうするか?
最も効果的な修正可能なポイントだけ手を入れることがコツ。
今回のワールドカップでは「シャープに動くこと」だけに絞った。

遊びに行く元気も無くさせようと思い切りしごいた。
目標タイムなどをほんの少しだけ下げて出来るまでやらせた。
選手もしんどいが指導者はもっとしんどい。
何が何でも絶対にやるんだということを伝えて達成させてやらなければならない。
上に立つ者はいつも下の者から試されている。
選手達に言い続けたことは「あなた達に不可能なことは絶対に要求していない。ほんの少し無理をすれば出来ることを要求している。だから必ず出来るはず。」だと。
そして「もっと自分の可能性を信じなさい」と。

加えて「1ミリの努力」をしよう、とも。
例えば今日垂直跳びをやって40cm跳べたとする。
1か月後に50cm跳べと言われたら「ちょっと無理」という自分と「やってみよう」という自分が交錯するだろう。
でも明日40cmと1mm跳んでみなさいと言われたら跳ぶ。
これが目標の設定の仕方。
もちろん大きな目標も立てなければならないが叶えられる目標が大事。
明日1mm、明後日もう1mm、3か月と10日後には50cm跳べるようになると思わせてあげる事。

メダルを獲る(トップの)頑張り方はファイナリストになる頑張り方や入賞する頑張り方とは頑張り方の次元が違う。
中国の選手たちがトロトロ練習していた時に「あんたらメダル要らんかったらずっとそうしとき!」と言ったら目の色変えて「いやいや先生困んねん、メダル要るねん」(もちろん中国語でですけど)と即答。
だから中国はメダルが獲れた。

そうしてプールサイドの白板に「トップの頑張りをしよう」と書き、筋肉を付ける為に必要な3cmの体脂肪を取るべく4月から始めたハードな練習で6月になっても涙を流しているので「あんたらいつまで涙流してんの!いい加減に涙流すの止めなさい!」と怒鳴ったら止まった。
この時「(先生はいわゆる女の涙は流したことがないそうで)女の涙ってなんやの!?やめなさいって言われて出来るんやったらさっさとやめなさい!」と思った。
もう一つ「苦しくてもそういう顔をするな、ポーカーフェイス」でと。
こうして行く内に彼女たちが徐々に変わっていった。

アジア大会が終わりそのまま仁川から成田で荷物の入れ替えだけして直行でカナダ(ケベック)のワールドカップへ。
公式(公開で行われる)練習でボーッとしていて燃えていない。
彼女たちは負けた時に傷付かないように燃えないようにしているんだということに気付いたので、静止を振り切りなぜアジア大会で中国に負けて2位になったかVTRを見せながら誰のどこが悪かったかを論うことを敢えてやった。
そして「あなたたちは世界の大会でメダルを獲れないという歴史を自らの手で変えなさい、メダルを獲って帰るのとそうでないのとは大きな違いがある。そう言われて辛い苦しい、プレッシャーと感じるならジャパンを背負う資格が無い」と。
「歴史を変えられるチャンスがある時に選手でいられるということは選手冥利に尽きるんだ、私が泳げるならそうしたい、でもできないのだからできるあなたたちが日本の歴史を変えてきなさい」と言った。
試合直前ラストコールルームで選手達と円陣を組み手を握ってリーダーが「あれだけたくさん練習してきたから絶対私達できるよ、練習でやってきたことを信じて思いっ切り力を出そう」と言ったのを聞いた時に「5か月で思い切り練習なんかできへんやろ」と思ったが、彼女たちにしたらすごい練習してきたんだ、そのまま出て行ってもらおうと思って最後に選手達に「あなたたち今から試合に出るけどジャパン背負って泳いでこい」と声を掛けた。
彼女たちは震えて泣いていた。
2004年までは「最高の演技をしてこい」と声を掛けていたがそれではメダルには届かないと思っていたので火事場の馬鹿力を期待して賭けに出てそう声を掛けた。
そして5か月の間ほめてあげることも無かったが「私のプレッシャーによう勝った」と心からほめてあげたい。
本当に力以上を出し切りこれ以上の演技は出来ませんというものをやってくれた。
そして彼女たちは初めてメダルを手にした。

ここでそのワールドカップのVTR。

メダルを手にしたことで今までの練習の中で「なぜ」と思っていたことが縺れた糸が解れるように理解できたことがきっとたくさんあると思う。
それをわかって貰う為にやってきたのだから。

ただこの1回は「たまたま」勝ったと思っている。
ウクライナも「たまたま」負けたと言っているはず。
「たまたま」にしないようにしなければならない。
2回は「確実性が高い」、3回は「本当」だと思う。
一流のものを作りたい。
一流でありたい。
三流は道に流され、二流は道を選び、一流は道を作る。

正式に水泳連盟から2015年1月よりリオ五輪までナショナルコーチをやってくれと依頼された。
今度は選手達にオリンピックでメダルを獲らせてやりたい。
日本シンクロの復活は自分への挑戦と位置付け選手達と闘っていきたい。
こう最後に力強く仰った。

控室で著書にサインを書かれる際に「敵は己の妥協にあり」と記されていた。
講演を聴きまさしくこの言葉そのものの教え方、そして自身にも同様に厳しいけれど実は愛情溢れる方なのだなぁと感じた。
月並みだがとても素晴らしい講演だった。

スポーツでしか与えられない感動が確かにあり、それを体現する選手、そして名伯楽(コーチ)の二人三脚によってそれを私たちは味わわせて貰えるのだと再認識。

最後に余談ではありますが控室へ主催者のトップの方がご挨拶に見えられた時に
主催者「テレビで拝見すると怖いイメージがありましたが全然違うんですね」
井村氏「怖いのはプールサイドだけで普段はいつもこんな感じでニコニコしてます」
という会話がありました通り井村先生は優しい目をされ終始ニコニコしておられました。

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